資産は形成するだけでなく、守ることも考えなければなりません。いつの時代も、金を持っている人に寄ってきて、だまし取ったり盗んだりする輩は必ず存在します。
クレジットカードやQRコードなどのキャッシュレス決済、あるいはインターネットバンキングなど便利な世の中になりました。しかし、セキュリティ対策を怠ると、いつか不正利用の餌食になります。そんなことで、老後資金となる自分の大切な財産を失うことはあってはならないことです。
私の経験談から、クレカの不正利用のリスクを下げる方法をご提案します。
私がクレカの不正利用にあった体験
昨年、首都圏の展示場で開催された、あるネットコミュニティの大規模フェスに出かけました。出展者によるブースが多数設置されているものです。興味があった出展に参加するために出展者から示されたネットの予約ページをスマホで開いたところ、クレジットカード番号とセキュリティコードを要求する英語の画面が開きました。それに対して、下記のように3枚もカード番号を入力してしまいました。
①普段一番使用している「楽天カード(JCB)」の番号を入力したところ、JCBは使用できない模様
②「三菱UFJニコスカード(Master)」の番号を入力したところ、エラー
③次に「ヨドバシゴールドポイントプラス(VISA)」の番号を入力したところ「congratulation」という文字とともに、次の画面に進みました。しかし、そこは「無料の出展ブースの予約ページ」でした。
その時は疑問に思わなかったのですが、今思えばそのような出展ブースのセキュリティは甘く、海外のフィッシングサイトに乗っ取られていたのだと思います。(フェスの主催者に通報しましたが、なしのつぶてでした)
普段、カードの管理には気を使っているつもりでしたが、暑さによる疲労と「早く予約しなければ」という焦りでその時は「フィッシング」であることに気づかずに次々と入力してしまったのです。
そして翌日、②の三菱UFJニコスから電話があり「不正利用らしきものがあったので自動ブロックした」とのことで、背中から冷や汗が出ました。
三菱UFJニコスの対応は極めて的確で、今持っているカードはすぐに停止し、新しい番号のカードを送ること、紐づけているETCカードなどもそのまま使えるように設定することなど、休日にもかかわらず一切の手続きがその1本の電話で済みました。オペレーターも親身で信頼できる対応でした。
その電話のあと、同じくカード番号を入力してしまった、楽天カードとヨドバシゴールドポイントプラスにも電話してカードは停止してもらいました。楽天カードは新番号のカードの発行は別途インターネットで手続きするようにとのこと(不正利用はなし。JCBだったので海外のフィッシングサイトにはひっかからないようです)
そしてヨドバシゴールドポイントプラスは、休日なので停止以外の手続きは、平日に改めて電話してくれとのこと。改めて電話で新番号のカードの請求をするとともに、不正利用の有無を確認すると外貨で約5千円が利用されているとのことなので、不正利用の申し立てをしました。結果的に補償されて実損はなかったものの、自動ブロックはしなかったし、休日に対応できないこともあり、オペレーターの電話対応も三菱UFJニコスの方が迅速かつ的確に感じました。
その後、3枚の新番号のカードが手に入るまでに2~3週間を要しました。その間は、低ポイント還元率のためほぼ使用していなかった別のカードで生活しました(解約せずに持っていて本当に助かりました)
この教訓から、以後は次のことを心がけています。
決済エラーになったら、別のカードを試さず現金払いにする
決済エラーになったら「早く購入しないと」とつい焦って別のカードを試したくなりますが、私は不正利用にあった体験から、決済エラーになったら別のカードは使わないことにしました。
対面の店舗なら現金払いに変更する、ネット決済の場合はあきらめて別の業者で購入するなど。
不自由なこともありますが、複数のクレカが同時に停止してしまうと、ダメージが大きいと考えています。
ネット決済は、セキュリティが高いカードかJCBに限定する
今回、三菱UFJニコスのセキュリティの高さ・信頼性を実感したので、ネット決済はこのカードを基本にしています。あるいはJCBは海外で使えないケースが多いので、海外のフィッシングサイトへの対策として有効と思います。
ポイント還元率が高いカードを使用したネット決済には注意が必要
①~③のうち、②の三菱UFJニコスだけがポイント還元率0.5%と低いのですが(他の2枚は1%)、セキュリティや休日のオペレーターの充実した対応にお金を使っているから、ポイント還元率が低いのだと理解しました。ポイント還元率だけでなく、セキュリティや信頼性もカードを選ぶ重要な要素だと実感しました。
(ポイントが高いカードは魅力ではあるので、低リスクの取引に限定するなど使い分けも必要)
ネット決済に使わない予備のカードを確保しておく
キャッシュレスが進展している現代では、クレカがないと本当に生活が不便です。1枚は予備のクレカを確保しておき、そのカードはフィッシングのリスク回避のためネット決済に使わないようにすべきと感じました。
まとめ
〇決済エラーになったら、焦って別のカードを試さない(特にネット決済はリスクを伴う)
〇ネット決済に使うカードは限定する(高セキュリティのカードか、海外でほぼ使えないJCB)
〇ポイント還元率だけでクレカを選ばない(セキュリティや信頼性、サポートも重要な要素)
〇予備のクレカを必ず1枚は確保(ネット決済には使用しない)
クレジットカード決済は便利ですが、リスクを回避するための工夫を心がけましょう。
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