このブログをご覧の方は、どちらかといえば会社を早く辞めたい方が多いと思います。「仕事そのものに嫌気がさしている」、「人間関係に嫌気がさしている」、「体力的にきつくなった」など理由は様々だと思います。
かといって退職後の生活費をまかなう金融資産額に到達するまで会社を辞めるのは難しいです。50代の転職は非常にハードルが高く、仮に転職できたとしても、転職先でうまくいく保証もありませんし、大抵の場合転職前よりも収入は下がってしまうでしょう。
結局、目標年齢までは会社を続けるしか選択肢はほぼなさそうですが、その間どう気持ちを保つか考えます。
〇早期退職の目標年齢を具体的に定め「あと〇年で辞められる」という見通しを持つ
〇メンタルが持ちそうになければ、心療内科で診断書をもらって病気休職する
〇「命までは取られない」と割り切る
早期退職の目標年齢を具体的に定めて資金計画する
まずは先の記事「早期退職の金融資産シナリオ」で示したように、早期退職の目標年齢と必要な資金計画を具体的に立てましょう。
私の場合は早期退職の目標の年齢までの間、今の収入を維持できれば必要な金融資産を形成できる目途はたっています。「会社生活が残り〇年」と考えれば、何とかそれまで続ける気持ちになれるのではないでしょうか?仕事や人間関係で嫌なことがあっても、「あと〇年で辞められる」と考えれば大抵のことは乗り越えたり、割り切ったりできる気がします。
メンタルが持ちそうになければ病気休職する
どうしても仕事や人間関係できつくなり、会社生活が残り少しと考えても心が持ちそうにない場合は、早まって退職するのではなく、まずは心療内科で診断書をもらって病気休職しましょう。少し乱暴な言い方をすると、心療内科医は患者の求めに応じて、会社を休むための診断書を書くのが仕事です。
病気休職の制定に法律上の義務はないものの、大抵の企業には病気を理由に長期間休職できる制度があります。休職している間は給与は当然得られませんが、健康保険組合から「傷病手当金」が1年6か月を上限に標準報酬日額のおよそ3分の2の金額支給されます。給与収入よりは少ないものの所得税は課税されないので生活は何とか維持できるでしょう(ただし、住民税や社会保険料は支払いが必要なこと、また収入が減少することが将来の年金受給額に影響することには留意が必要です)。
そして、復職する際には、企業には安全配慮義務があり、産業医の意見を踏まえながら無理をさせないように復職計画を立てる必要があります。私の会社もそうで、メンタルで休職した社員を元の職場に戻すことはほぼなく、異動先でもいきなり激務には従事させず、リハビリのように徐々に元の仕事のペースに戻すのが基本です。
早期退職まで残り年数があまりない方の場合は、激務や人間関係のプレッシャーに再度さらされることなく、早期退職年齢に達するのではないでしょうか?
仕事や人間関係で追い込まれている方はぜひ病気休職を検討いただきたいです。そして、そういう逃げ道があることを知っておくだけでも、気が楽になって何とか就労を続けられるかもしれません。
「命までは取られない」と割り切る
当たり前のことですが、会社は従業員の命を奪ったり、不当な解雇はしてはいけないのです(残念ながらパワハラや過労が原因で、社員が自ら命を絶ってしまう悲しいニュースは絶えないのですが)。
メンタル不調に対する安全配慮義務はありますし、従業員に対する不当な扱いを訴えられれば、最後は会社が裁判で負けます。そのように割り切って勤務を続けるか、あるいは精神的にもたなければ病気休職しましょう。
まとめ
〇「早期退職まであと〇年」という目標を具体的に持つ
〇それまでの間、気持ちが持ちそうになければ「病気休職」という逃げ道がある
〇「命まではとられない」と割り切る
早期退職までの残り年数を把握し、そして逃げ道があることを認識し、残りの会社生活でしっかり収入を得てから早期退職しましょう。
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